濃尾平野の淡水魚(3)








ヤリタナゴ
 Tanakia lanceolata (Temminck and Schlegel, 1846)
   
   
   
   
    
  

野菜類ミックスを食べる

カメラに気付いて驚く

ドブダイビングでタロベエさんが捕獲

カメラに興味津々
岐阜県側の小河川や用水路ではよく見かけますが愛知県側では希です。 以前にヤリタナゴとシロヒレタビラの交雑個体と思われる個体も捕れたことがあります。



アブラボテ
 Tanakia limbata (Temminck and Schlegel, 1846)
   
  
  
   
   
    

野菜類ミックスに突進

ヤリタナゴの後方であくびをする

釣り針についた赤虫を追いかける

赤虫を銜えて泳ぐ

ヤリタナゴ×アブラボテ
  
  
   
   
   
岐阜県側の小河川や用水路ではよく見かけますが愛知県側では希です。 採集水域によっては数百尾が容易に捕れます。



タイリクバラタナゴ  国外移入種
 Rhodeus ocellatus ocellatus (Kner, 1866)
  
   
    

イタセンパラそっくりで紛らわしかった個体
生息水域は多くどこでも見られます。地方名としてセンパラまたはセンペラなどと呼ばれています。 そのためなのかタイリクバラタナゴとイタセンパラを混同されている方も多い印象です。



ニッポンバラタナゴ  国内移入種?
 Rhodeus ocellatus kurumeus Jordan and Thompson, 1914
Kawamura et al.(2001)によると、岐阜県大垣市産のバラタナゴの核DNAの中には、 ニッポンバラタナゴの遺伝子がかすかに残っているそうです。 濃尾平野に従来から分布していたと考えるよりは、琵琶湖からのアユの放流などによって、 ニッポンバラタナゴもしくは交雑集団が移入したのではないかと考える方が自然かもしれません。



カネヒラ  国内移入種
 Acheilognathus rhombeus (Temminck and Schlegel, 1846)
  
  

泥に埋まって寝ていた

タナゴ類の中では逃げ足が速い

カネヒラの捕り方

雌を追いかける雄2匹

イシガイを覗く
生息水域は多く生息個体数は少ないです。 文献によってカネヒラは濃尾平野が自然分布とされたり移入種とされるなど見解が異なります。 カネヒラは主に岐阜県側で見つかることが多いですが、 岐阜県内の膨大な方言を集めた「続・私のまわりの魚たち」を基にかつての状況を考察しました。 方言名としてカネヒラは10名称の方言が記されていますが、他のタナゴ類との混称と思われるものがほとんどで、 「カネヒラの方言名はすべての地名、河川名ともに不明」と記してあります。 カネヒラは大型で雄の婚姻色が頗る美しく、上から川を覗いてもその姿が容易にわかる目立つ存在です。 それなのに独自の方言に乏しく地域が不明なのは、かつてカネヒラが存在しなかった証拠の1つになると思います。 また未確認だった水域から突如として採集することがあります。 これらから判断してカネヒラは移入種の可能性が高いと考えられます。 広がった主因はアユの放流に混じったことだと考えられますが、 一部のタナゴ愛好家によって継続的な放流が行われていることも把握しています。 更なる生息地拡大を防ぎ駆除も必要だと思われます。



イチモンジタナゴ  国内移入種
 Acheilognathus cyanostigma Jordan and Fowler, 1903
    
    
    
    
    

土管上に縄張りを作る雄

配合飼料はイトモロコへ

冷凍赤虫を食べる

野菜類ミックスを食べる

ライトに敏感な魚ですぐに逃げられる

すぐ近くにイタセンパラ雄(撮影:要芽さん)

たも網で掬った
写真のイチモンジタナゴは濃尾平野で最も安定して見られる水域の個体です。 それを河村功一(水産庁養殖研究所)さんに数個体を提供し、 遺伝子情報を教えて頂きましたが「間違いなく琵琶湖由来の物」だそうです。 この水域を除いて濃尾平野の各所で、単発的に捕れることはあっても、 継続的に確認できるところはありません。



イタセンパラ
 Acheilognathus longipinnis Regan, 1905

2015.08.14 (金) 01:47 に目撃

横になって一緒に泳いでみた

小さめの雄が逃げ去る

水草を抜けると突然現れた

逃げない雄を何度も見る(撮影:要芽さん)

二次性徴がまだ弱い雄
木曽三川で希に確認されていますが危機的な状況にあります。 愛知県の観賞魚店で4万円で売られているのを目撃したこともあります。 無許可で採集飼育して放流までしている人が複数いるようです。



シロヒレタビラ
 Acheilognathus tabira tabira Jordan and Thompson, 1914
A産(在来?)
  
   

B産(移入?)
  
  
   
   
   
    

潰した枝豆を食べる

気まずい雌と雄

腹部が膨張している
A産は他地域と比べて体高がやや低く、各鰭は白色ではなく黄色が主体となっており、私はキヒレタビラと呼んでいます。 B産はイチモンジタナゴと同じ移入魚が多い水系で見られ、背鰭に確りと白色が出るため、琵琶湖由来ではないかと思っています。 その後の2012年にmtDNAが調べられた論文が発表され、私が以前から当ページなどに記していた見解が裏付けられた。 それによると濃尾平野には在来(濃尾平野系統)と移入(近畿山陽系統)の両方が存在する可能性が高く、 論文の産地と照らし合わせると、A産は在来で、B産は移入と考えられるが、交雑集団の可能性も高い。